ふと思いだしたこと。
芝居を始めた頃の話。
アタシは、とある演劇科の学生で、
そこで初めて「芝居」の入り口とも言えることを学んだ。
そこへ入る迄、たくさんのお芝居やミュージカルを観てた。
今思えばどれも商業演劇の大ホール芝居。
それは今も昔も変わらずに大好き。
で、胸ときめかせ、いざ授業。
授業の一環で、学生の卒業制作に役者として出させてもらう。
ヒロインのチャンスが廻って来た。
監督さんの言うこともどういうシチュエーションなのかも、
なにを要求されてるかも、すっごくわかる気がした。
台本もたくさん読んで、すごく素敵で切ないお話だった。
これが表現出来れば!と胸踊った。
でもいざ現場にたったアタシのカラダからは
思いもかけない稚拙なものしか出てこなかった。
そこで初めて、「理解」と「表現」の違いを知った。
監督さんの気まずい表情と雰囲気は今でも忘れられない。
悔しかった。
台詞でも何でも間違えて、無理にでもリテイクにしたかった。
でもきっとそこで時間をかけてもあの時は結果は同じだったのかもしれない。
だから磨こうと思った。
納得のいく「芝居」ってなんだろう?と思った。
表現するってなんだろう?って思った。
そのころ既にタレント業としてグラビアなどを始めていたけど
女優とタレントの違いにも愕然とした。
だからすぐにグラビアを辞めた。
たくさんお芝居がしたかったから、ちいさい舞台でもアングラでももちろんノーギャラでもやろうって決めた。
もう10年も前の話だね(笑)
この続きはまた機会があれば★